急用で母の故郷へ出向く機会があり、自分のルーツについて考えることができました。
九州の離島「甑島」がその場所で、しばらく前にはテレビの番組でその名を耳にしたことも
しばしば。高速船で50分とその昔からは随分早く移動できる「島」となりました。
高齢の母は、その昔、底まで見えるほど透明度の高い海で潜ったり、貝を拾ったりしたそうです。無論、その頃は、小職をこの世に生むことなど想像も無かったでしょうし、故郷を離れ都会で長く暮らすことも想像していなかったと思います。私は、この母と全く別の環境で育った父により、この世に生を受けました。そう考えると、私のルーツの一つが、この「島」にある事となります。降り立った港での風景や自然の豊かさ、地域の方々との関わり習慣、言葉、全てが私のルーツであり、大切に思いたいことでした。
私たちは、観光や宿泊に関わる事業者として、それぞれの地域がもつ素晴らしさを多くのゲストに伝えることはもちろん、地元のお役に立つこと、地域の皆さんとの交流や取組も使命です。今般、開業した「南紀白浜花鳥風月」では、その思いに則し、地域の方々との交流や旅館を地域コミュニティの場所として新たな展開を計画しています。このほかにも震災で被害を被りながら、前向きに活動されている三陸宮古の「たろう庵」など、地域に根差し、魅力発信で地域を盛り上げる宿泊施設を応援し続けます。
その地で生まれる新しい命に「ここが私のルーツ」と言ってもらえるように。
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