九州にたいへん人気の「とんかつ店」があります。私も近くに出向いた折によくお邪魔するお店ですが、いつも行列が絶えません。料理の味も美味しく、価格も妥当。しかし、私がいつも感心するのはその部分ではありません。店主や従業員の「接客」です。たしか、店主は「美味しいトンカツをお腹一杯食べてもらいたい」との思いで創業したと聞いています。その店主は、今もオープンキッチンの厨房で、味のある風貌とコツコツとした作業をお客様へ見せています。そして周りのスタッフは、明るく、楽しく、キビキビと「接客」を行っています。
我々サービス業は、繁盛店ともなれば、ついつい横柄な態度を取ったり、さも自分の力のみで成しえた成果だと勘違いすることしばしばです。しかし、それらは他者(お客様やスタッフ、関係するすべての方々)から、もたらせた成果に他ならないことを認識し続けなければなりません。この「とんかつ店」は、それを知っているのです。であるからこそ、お客様も減らず、働くスタッフも減らない好循環が生まれます。
人材不足に直面する旅館ホテルにおいては、経営者やリーダーが他者(お客様やスタッフ、関係するすべての方々)に感謝することで、事業の健全化が図れることを認識してください。「接客」というソースで「とんかつ」は美味さを増し、更に「実り」を増やし
ます。
株式会社お宿応援隊
代表取締役
石田 勝己 拝
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